ハイエース200系にサブバッテリーを搭載した際の、各機器の配置位置や配線方法をご紹介します。
サブバッテリーを搭載することで、エンジンを切った車内でメインバッテリーを消費せずに、100Vコンセントやシガーソケットなどの電気を使うことができるようになります。私はやってませんが、上手く配線すれば、エンジンを切った後にカーナビを動かすこともできます。DIYでサブバッテリー搭載にチャレンジする方の参考になれば幸いです。
目次
サブバッテリー周りの配線に必要な工具
DIYでサブバッテリー搭載にチャレンジする方であれば、ドライバーやソケットレンチなど一通りの工具はお持ちかと思いますが、私は以下の工具を使用しました。
〇ソケットレンチ
バッテリー端子を締めるために使用。
〇六角レンチ
走行充電器の端子を締めるために使用。
〇圧着工具(2種類)
右側は1.5~6スケアまでの安い圧着工具(アストロプロダクツ)で、左側は、1.25~14スケアまでの裸圧着端子用の圧着工具(マーベル)です。
最初はアストロプロダクツの安い圧着工具で頑張っていたのですが、5.5スケアの圧着が非常に大変(ものすごい握力が必要)で、十分に圧着できていなくて配線が抜け落ちるリスクがあったので、途中で、マーベル製の圧着工具を買い増しました。
マーベル製の圧着工具の使い勝手は、安い圧着工具とは大違いです。5.5スケアの圧着が、今までの苦労な何だったんだろうと後悔するほど簡単にできました。
DIYにチャレンジする場合、工具はちゃんと揃えましょう。
搭載機器
私のハイエースには、以下の機器を搭載しています。(アメリカアマゾンで並行輸入したものもあるので、もう少し安く購入してます)
①サブバッテリー1台(120AH)
②走行充電器 CTEK D250SA(後継品はD250SE)
最大20Aでサブバッテリーを充電可能です。ソーラーパネルの接続も可能です。
CTEK リチウムイオンバッテリー対応走行充電システム D250SE
③インバータ
最大1500Wの正弦波を出力します。
④バッテリー残量計
バッテリーから出ていく電流の量と、バッテリーを充電する電流の量を測定することでバッテリ残量(0~100%)を計算してくれる、高機能なものです。
配線図
A~Iまでの配線のうち、赤色がプラスの配線、黒色がマイナスの配線です。
バッテリー残量計(Victron energy BMV-712)は、電流量を測定するために、サブバッテリーとの間の配線を「シャント抵抗」を跨ぐように繋がなければならないので、結構面倒でした。
なお、バッテリ残量計は、電流量を測定するので、インバータやすべての負荷(シガーソケットに繋いだ機器)が同時に動作した場合に流れる可能性がある最大電流を測定できる能力が必要になります。私が使用している残量計は最大500Aまで計測可能です。
走行充電器(CTEK D250SA)のバッテリー充電能力は、カタログスペックだと20Aです。そのため、サブバッテリー充電に関係する配線A、B、C、Fは、許容電流が約50Aの5.5スケアのケーブルにしました。また、配線Aには30Aのヒューズをかませています。
インバータの最大出力は1500Wで、電源ONにするとインバーターのみで15Wほど消費します。そのため、最大で1515W÷12V=126Aが流れることになります。また、配線HとIは、配線が面倒だったのでインバーターの端子に接続しました。つまり、シガーソケットの出力10Aはインバータと同じ配線(配線D、E及びG)を通ることになるため、その分太くする必要があります。最終的に、配線D、E及びGは、許容電流が約160Aの38スケアの極太ケーブルにしました。また、配線Gには150Aのヒューズをかませています。
正直なところ、インバータの出力ワット数が大きいと、単にインバータの値段が上がるだけではなく、サブバッテリーとインバータの間の配線に高価な太いケーブルを使用しなければならず、コストが余計にかかります。
配線 | 場所 | 極性 | 太さ | 想定電流 |
---|---|---|---|---|
A | メインバッテリー⇔走行充電器 | プラス | 5.5スケア | 20A |
B | 走行充電器⇔シャント抵抗 | マイナス | 5.5スケア | 20A |
C | シャント抵抗⇔車両ボディ | マイナス | 5.5スケア | 20A |
D | サブバッテリー⇔シャント抵抗 | マイナス | 38スケア | 126A+10A |
E | シャント抵抗⇔インバータ | マイナス | 38スケア | 126A+10A |
F | 走行充電器⇔サブバッテリー | プラス | 5.5スケア | 20A |
G | サブバッテリー⇔インバータ | プラス | 38スケア | 126A+10A |
H | サブバッテリー⇔シガーソケット | プラス | 1.25スケア | 10A |
I | シャント抵抗⇔シガーソケット | マイナス | 1.25スケア | 10A |
配線図(バッテリー残量系無し、又は、簡易バッテリー残量計を使用)
参考までに、バッテリー残量計を接続しない場合の配線例も作ってみました。この場合、バッテリー残量が分からなくなってしまうので、サブバッテリーの+と-端子に、バッテリーの電圧からバッテリー残量を予測する簡易タイプのバッテリー残量計を接続した方が良いかと思います。
インバータや走行充電器などをサブバッテリーに繋ぐ際、シャント抵抗を挟んで繋ぐ必要がないため、配線が楽です。
配線 | 場所 | 極性 | 太さ | 想定電流 |
---|---|---|---|---|
A | メインバッテリー⇔走行充電器 | プラス | 5.5スケア | 20A |
B | 走行充電器⇔サブバッテリー | マイナス | 5.5スケア | 20A |
C | シャント抵抗⇔車両ボディ | マイナス | 5.5スケア | 20A |
D | サブバッテリー⇔インバータ | マイナス | 38スケア | 126A+10A |
F | 走行充電器⇔サブバッテリー | プラス | 5.5スケア | 20A |
G | サブバッテリー⇔インバータ | プラス | 38スケア | 126A+10A |
H | サブバッテリー⇔シガーソケット | プラス | 1.25スケア | 10A |
I | サブバッテリー⇔シガーソケット | マイナス | 1.25スケア | 10A |
まとめ
以上、サブバッテリーの設置場所及び配線方法をご紹介いたしました。お役にたてると幸いです。